BRファーメントが持つ、もうひとつの力。―有効成分の浸透を高める「ブースター効果」の発見―
007.

BRファーメントが持つ、もうひとつの力。―有効成分の浸透を高める「ブースター効果」の発見―

研究・調査2026.03.26
007.

BRファーメントが持つ、もうひとつの力。―有効成分の浸透を高める「ブースター効果」の発見―

研究・調査2026.03.26

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FASが独自の発酵技術で開発したBRファーメントは、これまでの研究から、肌のさまざまな層に働きかける多彩な可能性を持つ成分であることが明らかになっています(*1)。

しかし私たちは、さらに一歩踏み込んだ問いを立てました。

「BRファーメントは、他の有効成分を肌の深部へ届ける力を持っているのではないか」

スキンケアにおいて、いかに優れた成分であっても、「必要なところに届く」かどうかは別の問題です。バリア機能を担う角質層は、外部からの異物を防ぐ精緻な構造をしており、成分の浸透を妨げる壁ともなります。

この課題に対し、私たちは2つのアプローチで検証を行いました。ひとつは皮膚への浸透性を精密に計測するラマン分光法による試験、もうひとつは3次元皮膚モデルと質量イメージング顕微鏡を用いた浸透促進効果の確認です。

(1)

1. BRファーメントの皮膚浸透性

まず、BRファーメントが皮膚内にどれほど浸透するかを確認するため、ラマン分光法による試験を実施しました。

ラマン分光法とは、レーザー光を照射した際に物質から放出される「ラマン散乱光」を解析することで、分子の種類や量を特定できる計測技術です。水や水蒸気の影響を受けにくく、分子特異的な測定が可能なため、皮膚内部の成分分析に適した手法として知られています(*2)。

BRファーメントを配合した化粧水を皮膚に塗布して30分後の状態を測定すると、皮膚への浸透量が増加し、その深さは 平均19.200μm に達することが確認されました。皮膚の最外層である角質層の厚みは一般に約10〜20μmとされています(*3)。つまり、BRファーメントは皮膚に塗布し、30分後には表皮の入口付近にまで達する可能性が示唆されました。

BRファーメントの皮膚浸透性 ラマン分光法による測定結果

浸透状態をイメージング装置を用いた可視化したところ、塗布前は均一に青色だった皮膚断面が、塗布後には上層部から熱地図状に変化する様子が確認出来ました。これは、BRファーメントに含まれる成分が皮膚の内側へ向かって徐々に浸透していることを示しています。

BRファーメント浸透状態の可視化イメージング

(2)

2. BRファーメントが有効成分の浸透を「ブースト」する

次に私たちが注目したのは、「BRファーメントが他の有効成分を一緒に引き連れて、肌の深部へ届ける力を持っているかどうか」という点です。

この仮説を検証するために、3次元皮膚モデルを用いた浸透試験を実施しました。有効成分として、抗炎症作用があることで知られるグリチルリチン酸K2(GK2)を選定し、精製水に溶解した場合と、BRファーメントに溶解した場合のそれぞれについて、皮膚モデルへの浸透量を比較しました。その結果、BRファーメントにGK2を溶解させた場合、精製水と比較して浸透量が有意に増加することが確認されました。

GK2の浸透量比較 精製水 vs BRファーメント

つまり、BRファーメントには有効成分の皮膚への浸透性を高める「ブースター効果」がある可能性が示唆されました。

(3)

3. 質量イメージング顕微鏡による実験

さらに確度を高めるため、質量イメージング顕微鏡という特殊な分析装置を使い、ビタミンC誘導体(アスコルビルグルコシド、A2G)の浸透挙動を可視化する試験も実施しました。

質量イメージング顕微鏡は、皮膚断面における特定成分の分布を画像として捉えることができる装置です。今回は人工皮膚モデルの断面を観察し、A2Gが皮膚内のどこまで届いているかをマッピングしました。

精製水にA2Gを溶解した場合とBRファーメントと組み合わせた場合を比較すると、後者の方がA2Gを示す青いドットが皮膚モデルのより深い層にまで広がっていることが観察されました。

質量イメージング顕微鏡によるA2G浸透比較

この結果は、GK2を用いた試験と同様に、BRファーメントが化粧品で用いられる有効成分の皮膚浸透性を高める可能性を持つことを、視覚的に裏付けるものとなりました。

(4)

4. FASが目指す、浸透の先にある透明感

今回の研究で明らかになったBRファーメントの「浸透促進効果」は、これまでFASが積み重ねてきた研究の延長線上にあります。

BRファーメントが肌のさまざまな層に対して多面的に働きかける可能性があることは、これまでの研究でも示されてきました(*1)。それに加えて、一緒に配合した有効成分を肌の奥へと届けるブースターとしての機能を持つことが、今回新たに示唆されました。

有効成分が皮膚の深部へしっかりと届くことで、それぞれの成分が本来の働きをより十分に発揮できる。その先に私たちが目指しているのは、内側から光を帯びるような「透明感」のある肌です。

FASリサーチセンターでは今後も、「発酵」と「科学」の力を最大限に引き出しながら、肌の老化に寄り添う確かな製品づくりのための研究を続けてまいります。

*1 FASリサーチセンター「全層に届ける発酵の力〜FAS初の独自成分「BRファーメント」〜」https://fsrc.jp/research-center/4

*2 Bánvölgyi Á. et al. "Novel aspects of Raman spectroscopy in skin research." Experimental Dermatology, 2022. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9545633/

*3 WHO Guidelines on Hand Hygiene in Health Care. "Physiology of normal skin." NCBI Bookshelf. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK144027/

※本文に記載の試験データはすべて自社調べによる。

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